勝算は?

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テーパーラインの中間をちょん切ってフェルールを付けるという考え方から離れて、
それぞれ別物として設計してみました、珍しく見た目に向かったのです、
旧人類だから、手本はフェングラスのフェラライトフェルールてとこ。

膨らむべき部分を内包させた相当なファーストテーパーティップになり、
まともならピンピンの先調子になってしまいます、
そこをどう好みのアクションに落とし込むか、多少の無理は承知で。

この手法でしなやかなセミパラを、と考えております、
スリップオーバー竹フェルールの、ひとつの完成形を目指して、ね。


いよいよ寿命かい

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齢60余年のゼンマイ時計が弱ってきました。

30日巻きが25日程度で停止するようになり、今月はとうとう半月でストップ。



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軸受けが磨耗し切ってるし、秒を刻むカムと歯車もアヤしくなってます、
もはや風前のともし火状態と言えるでしょうね。

パーツクリーナーで洗浄してからジャブジャブになるくらいCRCを吹き掛けて、
軸受けには粘度のあるオイルを含ませる、いま出来ることはこれだけです。

ボーンボーンが聞こえないと延々寝続けるから困るんです、
かといって目覚まし時計は脅迫されてるみたいで使う気にならないから、
せめて数年、できればあと10年は生き続けて欲しいと願っとります。

いよいよ駄目そうなら軸受けを作り替えて交換、それは容易なこと、
ただし、分解して元に戻せる自信は・・・まるで無い。






分かっちゃいるが

上は使えるかも、下は捨てるしかない、
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せめて小割りする前に判断できりゃいいんだけど、
それよりも、怪しい竹を買わずに済みゃぁいいんだけど、
と、毎回溜息をつく今日この頃です。

生産者も販売者も悪くはない、
だって用途外使用なんだもの、これこそが自己責任ってやつ。

曲がりの多い竹を出荷するため無理に加熱して矯め直す、
傷や染みが少なくてほぼ真っ直ぐなら受け入れる、
他に選択肢がないから買ってきて割る、
で、結果はこのとおり。

トンキンのように竿用途の自然乾燥真竹があればいいね、
いつの日か、販売者が現れるのを熱望・・・無理か。




新しいゼット

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考えに考え、いろいろ作り、そして考え、とうとう先祖返りしました。
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オス2個にアウタースリーブが1個、これで一組分、
現在主流なスイスタイプのご先祖、スーパーZ(当時の特許品)と同構造です。

丸棒から削り出すのに何でわざわざメスを2ピースに?、ですか?、
実はね~、外観と素材を維持したまま目一杯の軽量を企んだのですよ。

割切るなら無駄を省いた段落としで作れば良いのですが、
竿を伸べた時に視界に入る違和感が我慢できず(私だけかも知れないが)、てこと。


右下のオスとアウターを組合わせてのメスフェルール、オリジナルはロウ付けされてます、
そこで、です、
インナーは重たいニッケルシルバーである必要はないってことに気付きません?、オレ閃いたの、
なので、そこだけジュラルミン、所謂バイメタル2ピースですな。
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手間増やしての結果はというと、
自家製オールニッケルシルバーの同じものと比べて30%軽量、
業界標準であるハリキだと2サイズ細いものに相当します、
4ピースにも、マダケのホローにもと、適性が広がるから少々の手間は無視できますね。

チャチな機械廻したって精度は知れたもの、ハリキを見るたび打ちのめされるのですが、
それを承知の自作ですから、ひとつでも誇れることがあれば良しでしょう。




「ゼロから始める竹竿作り」製作編その15(熱処理について補足)

前回記事コメントへの補足事項です。

オーブンの方式で大きく変わるとは思いますが、
20分かそれ以内で焼き入れしようとすれば温度を高めるしかありません、
ですが、そうすれば内部に熱が入る頃には表層が加熱過剰になりかねない危険もあります。

じゃあどうすればいいの?、ですが、
コメに書いたように、水分飛ばしをしてから比較的安全な温度で焼くのが良いと思います。

地域差や季節もありますが、竹材は思ったより水分を抱いてます、
海外ビルダーの焼き入れレシピが我が国で通用しないは湿度の違いもあると考えてます。

私の環境で、晒し竹を素のまま荒削りし熱処理した場合、
170から175℃で15分以上はオーブン内に蒸気が充満します、
大き目の排気穴が両端に4箇所開いていてその状態、
ですから、20分の処理時間では水分が飛ぶだけで終わる可能性があります。

実際のところ、マダケの場合で、
対面巾8mmのものは25分程度焼くことが多いですが、
管理したストックがないこともあり焼け具合はまちまちなのが現状です、
これは含水量の違いが影響してるかもしれません。
焦がしを入れることで誤魔化しが効くから良しとしてますがね。


さて、コメントにあった20分、に引っ張られて実証実験を。

ニクロム線による片面加熱、空隙最小、ガバッと片開きの異形オーブンで、

対面巾約8.5mmと9.5mmで44inchを一緒に120℃で、
電圧一定、50分過ぎからジワジワ温度上昇・・・ほぼ乾燥と思われる、

取り出して冷ましユルユルの糸を外し、順番を組み変えてから(気休めです)縛り直す、

173から175℃と変動するオーブンで、
8.5mmが20分(13分で反転し7分)、9.5mmが23分(15分で反転し8分)、

2日置いてから表皮を落とし脇を整えてみました、
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内部は淡いストローに変化、
削った節には、水分含んだままの加熱過剰で起きがちな黒染みが出てない、
削り屑を握り潰すと柔組織が粉にならず、ほのかに甘い焼き菓子みたいな香り、
少なくともヤキが廻った状態ではないですね、曲げても良い張りを感じます、
十二分に使えるんじゃないでしょうか。


面白そうだからこの手法で何本か試作してみるつもり、
安定が得られるなら1時間延長を許そうかな。なんて、・・参考まで。