「ゼロから始める竹竿作り」製作編その3

接着作業

専用機具がなくても平気、手巻きで何の支障もありません、
トップアマチュアやプロにもハンドバインド派がいます、
いずれバインダーを作るにしても、手巻きの経験はいろいろ生きますよ。

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今回はガイドラッピングのテンショナーを利用しました、
スムーズで調整も効く2個通しで使います。

糸のスプールは、あちこち行かないようにして足元に転がすこと、
バインダーを使うときにもこの方法がベストです。
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受けがあると巻くのが楽になります、間に合わせで結構。
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初心者のぶっつけ本番は無茶だから、まずはシュミレーションですね、
ひととおり巻いて、糸のテンションや巻き巾などの要領を掴んでから。

巻き始め、
左手で保持、右手で糸を当てた外側に数回巻き(右手はカメラ持ってる)、
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内に向け巻いてクロス、そして余剰ごと巻いていく、これが一番。
手巻きでティップ先端から始める際は特にです、
保持されてない細物を、いちいち縛ってたらひん曲げることがあるからね。
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巻き間隔は1センチくらいですが、シビアじゃありません、
テンションは軽く効いてるくらいで十分です、甘けりゃ2重巻きすれば良いだけ、
糸の張りが強すぎると捩れます、そのほうが厄介でしょう。
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さて、本番行きますか。

両刃(重要)のナイフを入れて開き、
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接着剤を適量、
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歯ブラシでゴシゴシ擦り込みつつ余剰を掻き取り、
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丸め戻したら濡れ雑巾で拭って、
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巻く、
マスキングテープは剥がさずに巻く。余計なことしてたら竿曲がるから連続して巻く。
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エンドはハーフヒッチ2回に2回ひねりのハーフヒッチ、
ポリエステル糸は解け易いから1インチくらい端を出してカット、
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はみ出た接着剤を拭いて、曲がりが出てたら麺棒よろしくコロコロ、
それから改めて逆回転に巻きます、行って帰ってはダメですよ、捩れを助長するから。
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濡れ雑巾で拭い、両手開いてコロコロ伸ばします、
クロスバインドで決まってるから殆ど動きませんが一応。
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バットの様子です、
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ティップの様子です、
見た目そこそこストレート、ですが、養生終えて糸外すころにはアバレまくってるはず。
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室内にぶら下げ、少なくとも4,5日は養生しましょう。

今使ってる接着剤は簡便ながら強力でして、
翌日に糸を外し、加熱修整も可能なのを実験で確認してます、
しかしながら下手すると苦労が水の泡になりかねない怖さがあります、
1日で糸を外すのはOK、でも熱を加えるのは数日待って。が安全です。


ハンドバインディング、
この記事のため20数年ぶりにやりました。

2液タイプの尿素系接着剤を使ってた当時、
短時間で粘度が上がり、ベタベタネバネバで作業がとても難儀だった、
ので、すぐに音を上げ簡易バインダーを作った記憶が残ってます。

今回は作業性の良い接着剤を使ったから難なくできましたよ、
たまに作る程度だったらこれで十分かな、って気もします。

暇でもないのに

真空管ラジオの実験用トランスを断線させてしまった、
横着してヒューズを入れなかったからだと思う。

細い二次巻線が焼け切れたが、少し解いてそこに行き当たればまだ使えるかも、
と期待をこめて巻き取ってみるも、
巻いてあるのは髪の毛みたいな線、食い込んでるとこを引っ張るとプチッ、
ワニスが固まってるとこでプチッ、結局どうにもならず全撤去。
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捨てるか、と考えたのだけど、たまたま手元に一回り太いエナメル線がある、
ウェット・ニンフのリブ用としたら2回生まれ変わっても使いきれるかどうかの量、

しゃあねぇ、巻き換えてみるか、巻数減って電圧下がるのは実験用に好都合だし。

ということで、
Φ0.2mmを900回ほど巻きました、もちろん手巻、若い頃は楽勝でしたから、
とはいえ、今回は何度も指攣ります、途中で数えるの曖昧になります、
が、ワシャまだボケとらん、と言い聞かせつつ、

中間タップを出し50Vと100V の予定、たぶん0.1A くらい大丈夫、
なはずですけど、実情、測って見なけりゃ分からん有様で。
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ヒーター用の太線を巻き戻し、
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リード線を取り付けて、
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コアを互い違いに差込み(最後の1枚は30分格闘の末)、
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バンドを組んでチェック、オールOK、現状復帰を許す、
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総作業時間が12時間 、予想より早かったからまずまずですね。

ちなみに、
捨てて新品購入の場合、本品は2,000円でありますが・・・。






「ゼロから始める竹竿作り」製作編その2

表面を整え荒削り

 
1、養生した焼入れ竹の曲がり・捩れを修整します、
  硬くなってるからあまり大きく動かせません、特に節周りは慎重に。

2、次いで両サイドを軽く削り四角い棒に整えます、カンナは35度の刃です。

3、節をヤスリで平らにし、焦げた表皮を#120サンドペーパーで落とします、
  このとき、両端に皮が残るくらいで止めます。

  マダケの繊維密集層は厚くても1mm未満です、
  この時点で繊維がくっきり見えるほど削ったらアウト、
  最終的に大切な部分の1,2割失うことになります、
  美しい繊維の筋が、なんて考えたら情けない竿になるデ。

4、プレーニングフォームのバット用を均一に開きます、

  最初はカンナを傾け、サクサク交互に角を落とす感じで進む、
  見た目で正三角に近付いたら、きちっと押さえながらカンナは水平、
  中から先を1回・全体に1回を両側、それから各面2.3回ずつ削り込んでいくと、
  フォームに近いテーパーの三角棒ができます、少し余裕を持ってストップ、
  曲がりや捩れが出たらこの時点で直します、細くなってからは危ない。
  
  ギクシャクせずイイ感じで削れた削り屑の厚みを計ってみましょう、
  0.15から0.2ミリ、腕力にもよりますが、おそらくそのあたりかと。

  #240サンドペーパーで表皮面を軽く磨き、いよいよ仕上げ削りです、
  なお、サンドペーパーを使ったら必ずフォームを掃除機でクリーニングしましょう、


仕上げ削り 

1、フォームセッティングは3ステップで
  
  プッシュ・プル両ネジが緩んだ状態から、
  片ネジだけで全域各ポイントを近似値にする(ここで締めてはいけない)、
  次に緩んでるネジを(指で回せるくらいに)100分の1、2くらいにまで調整する、
  そして設定値に固定、100分の0.5から1締めればOK、緩むことはありません、
  この手順で行えば中間歪が最小で済みます。

2、仕上がる一歩手前まで削る

  荒削りで使った35度の刃、研ぎ直さなくても切れます、
  少し引っ込め、0.1から0.15の厚みが快適です、応じてマウスも閉じ加減。

  三角が崩れないよう確認しながら、残りコンマ数ミリ位まで追い込み、終了。

3、最終仕上げ

  仕上げ用の刃(42度前後)に取り替えます、
  殆ど出てない状態でいちど当て、ちょこっと出してひと削り、
  トラブルの起き難い、削り厚0.05ミリほどに微調し、開始します。

  6本ともフォームに触る寸前まで削り、それから最後のひと削り、
  こうすれば研ぎ直しせず1枚の刃で仕上げることができます。

  木工の世界じゃなまくら扱いな純正刃ですが、
  40度以上に立て、金属台に接触させる条件では絶妙です、
  適度な柔らかさと粘りが、多少めくれても何とか刃の形状を保つ、
  なのでフォームを擦ってもある程度切れが継続します。 

  仕上げ終えたら(中心に向く)三角の頂点をひと削り、
  おまじない程度ですが接着剤の逃げとします。

  マスキングテープで纏め(20cm間隔ほど)、待つのは接着作業です。



  
  
  
  

  




「ゼロから始める竹竿作り」製作編その1

節を散らす

上からスパイラル(バリエーションあり)、2×3、3スタック、
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強度面でスパイラル、2×3、3スタックの順、
ですが、それぞれ利点あり欠点もあり、使い分けが必要でしょう。

慎重に削っても必ず節周りは歪む、そして隣の竹が引っ張られる、
結果、スパイラルノードのブランクは曲がりうねりが散らかって直しが煩雑。

3スタックと2×3は同じ癖を持つ竹で組めば若干の相殺が期待できる(理論上は)、
そうでなくても直し箇所はスパイラルに比べかなり減ります。

ただし、節が集まる=折損リスク大、という問題が出るので、
少なくとも最初のスネークガイドで節を押さえるよう材料取りすることです。

今回は道具限定でやるから3スタックですね、
何せ炎の中を通して曲げ直しだもの、下手すりゃ燃やしてしまう。

何かと不利そうな3スタックの擁護をしときますか、
至近距離で、ちまちまピンポイント狙いの釣りをしてみると、
3スタック竿がいちばん扱い易い(あくまで私的感覚)ようです。

これはシンメトリカルに節が集まる利点でしょうか、
曲げから復元するときに先端の捩れが起きないようで、
リーダーをそっとターンさせたとき(良く釣れて気分がいい時だけど)そう思う。


節削り

下拵えで圧縮した節の様子、出るべきものが出ております、
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真ん中の皮を残して削ります、
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焼き入れは「表カリカリ、中もっちり」に

マダケは表層と内部の適正温度が違うからオーブンのみでの焼きはとても難しい、
だからって、狭い部屋で七輪使ったら紫色になってぶっ倒れる可能性大、
ポータブルコンロは本体が過熱してガス爆発の(寸前まで行ったわ)恐れがある。

いちおう上記を試し、私の環境では無理なのを確認しました、
だから今使う火気はカセットガストーチのみです、それも調理用の。

点火レバーを握ると着火し、離すと消火する、火力や炎の調整はそのままに、
もちろん点火したままホールドするボタンも付いてます、
これがあるから、細割した竹を1本1本地味~に焼くことが出来るのですよ。
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最大火力、かつ炎を絞り、小さな円を描くように焼き進めます、
両角が赤く明滅するくらい(燃え広がらないから大丈夫)。

節の少し手前で止め(レバーを離す)棹を真っ直ぐに伸ばす、
次いで節、戻りがくるのでバイスに挟むこと。

オーブンなしの場合は裏表とも真っ黒に焼きます、
表、1mm未満の繊維密集層はカチカチに固まりますが、
内部は温度が減衰するのでボロボロになることはありません、
裏も同様で、黒焦げ加熱過剰部分は削りで無くなるから問題なしです。

一週間寝かせて、グイッとひん曲げパッ離してみて下さい、
ビンッと戻り、癖の付かない、極上のロッドマテリアルに変貌してるはず。


















今日のおしごと

偶然と幸運、
新品のフライスアタッチメント他オプションツールをまとめて、
な、な、なんと定価の7分の1ほどで手に入れた。

ので、早速かねてからの宿題をひとつ片付けることに、
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カットした角材をエンドミル加工して、
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軽く黒染めを施したら一丁あがり、
さすがに専用アタッチメント、精度抜群の仕上がりで大満足だわ。
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剣バイトで外形を削り、くるっと回して突っ切る、
メタルフェルール作りで使うのはこれだけだから、一緒にしたかったのです。

繊細に研いだバイトを、きっちり高さ合わせしてセット、カンペキ。